はじめに
合唱指揮者に選ばれた瞬間、嬉しい気持ちと同時に「え、私が!?」という不安が押し寄せてきませんか?
「どうやって振ればいいかわからない…」
「クラスみんなに迷惑をかけたらどうしよう」
「本番で手が震えて変な動きになったら…」
突然クラスで指揮者に指名されて、まさにそんな気持ちになるかもしれません。
音楽の授業で少し指揮の真似をしたことがある程度で、ちゃんとした振り方なんて全く知らないのが普通ですから。
鏡の前で練習してみても「これで合ってるの?」と不安になる毎日ですよね。
でも実際は、中学生でもちゃんとコツを掴めば、十分にクラスをまとめられます。
難しい専門用語やプロのような複雑な動きは必要ありません。
大事なのは「歌を歌いやすくする指揮」「クラスみんなが安心して歌える指揮」です。
この記事では、合唱指揮の振り方の基本、右手と左手の使い方、よくある失敗とその直し方、本番で緊張しないコツまでをわかりやすくまとめました。
合唱コンクールで指揮を振ることになった中学生のみなさん、
一緒に「かっこよくて、歌いやすい指揮」を目指しましょう!
合唱指揮でよくある失敗とトラブル5選
合唱指揮者に選ばれると、最初は「頑張ろう!」という気持ちでいっぱいですが、練習を始めると意外とつまずくポイントが多いものです。
1. 体が左右に大きく揺れてしまう
指揮に夢中になると自然と体が左右に揺れ、拍がわかりにくくなります。
特に感情が高ぶるサビの部分で揺れが大きくなり、クラスが「指揮が見にくい」と感じてしまうトラブルです。
2. 拍が曖昧でテンポが安定しない
右手の振り方が小さすぎたり、図形が崩れたりして、拍の「1」がわかりにくくなる。
結果としてクラス全体のテンポがバラバラになり、歌い手が息苦しそうになることがよくありました。
3. 左手を使いすぎてごちゃごちゃになる
「もっと表現を!」と思って左手で強弱やニュアンスを伝えすぎると、右手の拍が埋もれてしまいます。
初心者指揮者に特に多い失敗で、クラスから「何を伝えたいのかわからない」と言われる原因になります。
4. 表情が固く、クラスに安心感を与えられない
緊張して無表情になったり、怖い顔になってしまったりする。
指揮者はクラスの「顔」でもあるので、表情が硬いとみんなが歌いにくくなってしまいます。
5. 歌い始め(アタック)や息継ぎのタイミングが合わない
指揮の合図が早すぎたり遅すぎたりして、クラスの息が揃わない。
特に曲の冒頭やフレーズの切れ目でタイミングがずれると、一気にまとまりがなくなってしまいます。
こうした失敗、特に1番(体の揺れ)と3番(左手の使いすぎ)、5番(タイミング)でかなり苦労するかもしれません。
「練習ではできたのに…」と本番近くになって焦るのも、中学生指揮者あるあるだと思います。
でも大丈夫です。
これらのトラブルは、基本の姿勢とシンプルな振り方を意識するだけでかなり改善できます。
次の章からは、まずは指揮者に求められる基本マインドからお伝えしていきます。
その後、具体的な振り方の基礎やコツを順番に解説するので、ぜひ一緒に学んでいきましょう!
指揮者に求められる基本マインド
合唱指揮者に選ばれたら、まずは「自分はすごい特別な存在」と思う必要はありません。
むしろ、「歌を歌いやすくして、クラスみんなをまとめるサポート役」という意識を持つことが一番大事です。
中学生指揮者が一番変わるのは、このマインドシフトです。
最初は「かっこよく振らなきゃ」「上手く見せなきゃ」と力んでいても、
「クラスが歌いやすい指揮を振る」ことを目指すようになってから、ずっと楽になります。
中学生指揮者が持つべき3つの基本マインド
1. 「私は歌のサポート役」であること
指揮者は主役ではありません。
クラス全員の声を引き立てて、一つの音楽にするのが仕事です。
「自分が目立ちたい」ではなく、「みんなが歌いやすいように」を常に優先しましょう。
この意識があるだけで、振り方が自然とシンプルでわかりやすくなります。
2. 「心の中で歌いながら振る」こと
指揮を振るときは、ただ手を動かすのではなく、頭の中で実際に歌を歌いながら振るのがコツです。
歌の息遣いや感情をイメージしながら振ると、自然とクラスの歌に寄り添った指揮になります。
「指揮=歌を体現する」くらいの気持ちでいると良いでしょう。
3. 「完璧じゃなくていい。みんなと一緒に歌い切る」こと
中学生の合唱コンクールでは、プロのような美しい指揮は求められていません。
大事なのは「最後まで止まらずに、みんなで歌い切ること」です。
少し動きがぎこちなくても、明るい表情で前を向いていれば、クラスは安心してついてきてくれます。
特に覚えておいてほしいのは、
「指揮が下手でも、クラスの雰囲気が良ければ大丈夫」
ということです。
明るく、わかりやすく、楽しそうに振る指揮者のもとでは、自然とクラスが一つになりやすいんです。
この基本マインドを持っているだけで、
これから学ぶ振り方の基本も、ずっと身につきやすくなります。
次の章では、「指揮の基本姿勢と振り方の基礎」について具体的に解説します。
まずは姿勢を正しくして、右手でシンプルな拍を振れるようになりましょう!
指揮の基本姿勢と振り方の基礎
合唱指揮で一番大事なのは「かっこいい動き」ではなく、「クラスに拍がわかりやすく伝わる動き」です。
まずは基本の姿勢をしっかり身につけて、シンプルでクリアな振り方を目指しましょう。
1. 基本の姿勢(これが土台です)
- 足:肩幅くらいに開いてまっすぐ立つ。体重は両足に均等にかける。
- 背筋:ピンと伸ばすけど、力みすぎない。猫背や反り腰はNG。
- 肩:力を抜いて自然に下げる。肩が上がっていると指揮が硬く見える。
- 顔:前を向いて、クラス全体を見渡せるようにする。視線は少し上気味がおすすめ。
ポイントは「安定感」と「余裕」です。
体がグラグラ揺れたり、肩に力が入ったりすると、拍が伝わりにくくなります。
最初は壁に軽く背中をつけて姿勢をチェックしながら練習すると良いですよ。
2. 手の構え方(スタートポジション)
- 右手:指揮のメイン。手のひらを少し内側に向け、親指と人差し指で軽く丸を作るイメージ。
- 位置:胸の少し前、肩の高さくらい。肘は軽く曲げて自然に。
- 左手:最初は腰のあたりに軽く置いておく(または軽く握って下に下げる)。
初心者のうちは左手を使いすぎない方が拍がクリアになります。
3. 基本の振り方(4拍子の場合)
中学校の合唱曲で一番多い4拍子を例に説明します。
2
↗
/
/
1 ←─── ───→ 3
\
\
↘
4
- 図形のイメージ:大きな「逆Z(または四角を描くような動き)」
- 1拍目:まっすぐ下に強く振る(一番大事!ここで拍の「頭」を明確に)
- 2拍目:右斜め上に軽く跳ねる
- 3拍目:左に水平に動かす
- 4拍目:右斜め上に軽く戻す(次の1拍目に繋がる)
- 振り方のコツ
- 右手の動きは「はっきり大きく」する(特に1拍目)
- 手首を柔らかく使って、跳ねるようなリズムを出す
- 腕全体を大きく動かしすぎない(肘から先をメインに)
- テンポに合わせて「タン、タン、タン、タン」と心の中で歌いながら振る
4. 2拍子の振り方(速い曲やシンプルな曲の場合)
2
↗
/
/
1 ←── ───→ (戻る)
- 1拍目:下に強く
- 2拍目:斜め上に軽く跳ねて戻す
- 三角を描くようなシンプルな動きになる
2
↗
/
/
1 ←───
最初は4拍子と2拍子だけをしっかり練習すれば、中学校のほとんどの曲に対応できます。
初心者におすすめの最初の練習法
- 鏡の前で基本姿勢を確認
- メトロノームをゆっくり(60〜80くらい)にかけて、4拍子の図形だけを繰り返す
- 心の中で「1、2、3、4」と数えながら振る
- 動画で自分の振り方を撮影してチェック(揺れていないか、1拍目がはっきりしているか)
基本姿勢とシンプルな振り方が安定すると、クラスから「見やすい!」と言われるようになります。
最初はぎこちなくても大丈夫。何度も繰り返すうちに自然と体が覚えてくれます。
次の章では、「右手で拍を、左手で表現を|振り方の基本テクニック」について詳しくお伝えします。
右手と左手の役割分担を理解すると、指揮がぐっと上達しますよ!
右手で拍を、左手で表現を|振り方の基本テクニック
指揮の基本姿勢が安定してきたら、次は「右手」と「左手」の役割をしっかり分けて使いましょう。
初心者のうちは「右手メイン・左手は控えめ」が鉄則です。
1. 右手の役割:拍をはっきり伝える
右手は指揮の「心臓部」。クラスに「今、何拍目か」を明確に伝えるのが仕事です。
2
↗
/
/
1 ←─── ───→ 3
\
\
↘
4
- 基本の動き:4拍子の場合は「逆Z(四角を描くような動き)」を意識
- 1拍目:まっすぐ下に力強く振る(これが一番大事!拍の「頭」を明確に)
- 2拍目:右斜め上に軽く跳ね上げる
- 3拍目:左方向に水平に動かす
- 4拍目:右斜め上に軽く戻す
- 右手のコツ
- 動きは大きめでクリアに(小さすぎるとクラスが見失う)
- 特に1拍目は「タン!」と強く意識して振る
- 手首を柔らかく使って、リズムの跳ねを出す
- 体を左右に揺らさない(前の章で練習した姿勢を維持)
右手だけをしっかり振れるようになると、クラスが「拍が取りやすい!」と感じてくれます。
2. 左手の役割:表現を加える(最初は最小限に)
左手は「感情」や「音楽の色」を伝える補助役です。
初心者のうちは「左手はほとんど動かさない」くらいでちょうどいいです。
- 左手の基本の使い方
- 強弱を伝える:音を大きくしたいときは左手を少し上げて掌を開く
- 音を小さくしたいときは左手を下げる、または軽く握る
- 歌い始めの合図:左手を軽く上げて「準備」を示す
- フェルマータ(伸ばすところ):左手を静かに上げてキープ
- 左手を使いすぎないための注意点
- 右手の拍が埋もれないよう、左手は右手より動きを小さくする
- 最初は左手をお腹の前あたりに軽く置いたまま練習する
- 慣れてきたら、曲の大事なポイントだけ左手を使う
3. 右手と左手の組み合わせ練習(おすすめステップ)
- 右手だけ練習(鏡の前で4拍子・2拍子を繰り返す)
- 右手+左手は固定(左手をお腹の前に軽く置いたまま右手だけ振る)
- 最小限の左手追加(強弱が必要な箇所だけ左手を使う)
- 心の中で歌いながら振る(歌の感情に合わせて左手を使う)
中学生向け簡単Tips
- 「右手は時計、左手は音楽の色を塗るペン」くらいのイメージを持つ
- 最初は「左手はポケットに入れているつもり」で練習するのもおすすめ
- 動画を撮って自分の指揮を見てみる(左手が動きすぎていないかチェック)
右手で拍をしっかり刻み、左手で必要なときだけ表現を加える——
このバランスが取れるようになると、クラスから「指揮が見やすい」「歌いやすい」と言われるようになります。
最初は右手だけを完璧にすることを目標にしましょう。
左手は徐々に加えていくくらいの気持ちで大丈夫です。
次の章では、「歌い始め・息継ぎ・終わり方の合図のコツ」についてお伝えします。
曲の大事なタイミングをスムーズに伝えるための具体的な振り方です!
歌い始め・息継ぎ・終わり方の合図のコツ
指揮で一番大事なのは「拍を刻むこと」だけではありません。
クラスが「いつ歌い始めるか」「どこで息を吸うか」「どう終わらせるか」を明確に伝える合図がとても重要です。
ここが上手くできると、クラスの歌が一気にまとまります。
1. 歌い始め(アタック)の合図のコツ
歌の最初の音をみんなでピッタリ合わせるための大事なポイントです。
- 準備の合図
左手を軽く胸の前くらいに上げて「準備して」というサインを送る(1〜2秒キープ)。 - 息を吸う合図
右手(または両手)をゆっくり上に上げながら「吸ってー」と心の中でイメージ。
手の動きをゆっくりにして、クラスが深く息を吸える時間を与える。 - 歌い始める合図(アタック)
手を上げた位置から、1拍目の方向へ はっきり強く下に振り下ろす。
この「下に落とす瞬間」がみんなが声を出すタイミングになります。
コツ:アタックは小さく弱く振らないこと。
「タン!」と明確な動きにすると、クラスが揃いやすくなります。
2. 息継ぎ(フレーズの切れ目)の合図のコツ
長いフレーズで息を吸うタイミングを伝える合図です。
- 息を吸わせたい直前に、右手を軽く上に跳ね上げる(または左手を少し開く)
- 手の動きを「軽く跳ねる」くらいに小さくして、歌の流れを止めない
- 特に長い音の後や、フレーズが変わるところで使う
ポイント:息継ぎの合図は派手にしすぎないこと。
大きすぎると歌の勢いが止まってしまうので、「軽く促す」イメージがベストです。
3. 曲の終わり方(終止)の合図のコツ
最後の和音をきれいに決める大事な場面です。
- 最後の音を伸ばすとき(フェルマータ)
左手を静かに上げてキープ。右手は軽く動かして拍を保つ。
「まだ伸ばして」というサインを明確に。 - 曲を終わらせる合図
最後の音が終わりに近づいたら、両手(または右手)をゆっくり大きく下に下ろす。
手の動きを徐々に小さくして、自然に音楽を締めくくるイメージ。 - 最後の和音が終わった後
両手を静かに下ろして、軽くキープ。
クラスが一斉にお辞儀するタイミングもここで伝えます。
コツ:終わり方は丁寧に。
急に手を下ろしたり雑に終わらせたりすると、せっかくの良い歌が台無しになってしまいます。
中学生向け練習のポイント
- 鏡の前で「歌い始め→息継ぎ→終わり」の流れをゆっくり繰り返す
- 心の中で実際に歌を歌いながら振ってみる(タイミングが掴みやすい)
- スマホで動画を撮って、自分の合図がわかりやすいかチェック
最初は歌い始めの「アタック」だけをしっかり練習するのがおすすめです。
アタックが決まると、クラス全体の自信も上がります。
歌い始め、息継ぎ、終わり方の合図が上手くなると、
クラスから「指揮がわかりやすい!」と言われるようになります。
最初はぎこちなくても、何度も練習すれば自然と体が覚えてくれますよ。
次の章では、「中学生向け練習方法と上達のポイント」についてお伝えします。
一人でできる効果的な練習法を中心に解説します!
中学生向け練習方法と上達のポイント
合唱指揮の振り方は、頭で理解するだけでは上達しません。
毎日少しずつ体で覚えていくのが一番の近道です。
ここでは、中学生でも続けやすい練習方法と、上達を早めるポイントを紹介します。
1. 基本の自宅練習メニュー(1日10〜15分でOK)
毎日この流れで練習すると効率的に上達します。
ステップ1:姿勢チェック(1分)
鏡の前で基本姿勢を確認。
背筋を伸ばし、肩の力を抜いて「安定した姿勢」を体に覚えさせる。
ステップ2:右手だけ振り練習(5分)
- メトロノームをゆっくり(60〜80くらい)にかける
- 4拍子と2拍子の基本図形を繰り返し振る
- 特に1拍目を「タン!」と強く意識
- 心の中で「1、2、3、4」と数えながら振る
ステップ3:歌いながら振る練習(5分)
- 練習曲のメロディを小さく歌いながら(またはハミングしながら)指揮を振る
- 「心の中で歌う」ことを意識すると、タイミングや表現が自然に入りやすい
ステップ4:合図練習(3分)
- 歌い始めのアタック
- 息継ぎの合図
- 終わりの合図
を1曲の中で意識して振ってみる
2. 上達を早める大事なポイント
- 毎日少しでも触る
10分でもいいので毎日練習する。週末にまとめてやるより、短時間でも毎日の方が体が覚えやすいです。 - 動画撮影を活用する
スマホで自分の指揮を撮影して見返す。
「体が揺れていないか」「1拍目がはっきりしているか」「表情はどうか」をチェック。
最初は恥ずかしいですが、これが一番上達します。 - クラスと合わせる練習を増やす
可能であれば、クラスの何人かに歌ってもらいながら振ってみる。
実際に歌声がある状態で振ると、「この動きで伝わっているか」が実感できます。 - 「完璧を目指さない」
最初はぎこちなくても大丈夫。
「クラスが歌いやすい指揮」を目指す気持ちで、徐々に動きを整えていくのがおすすめです。
3. 成長を感じやすい練習の工夫
- 録音を聴きながら振る
クラスの練習音源があれば、それを流しながら指揮を振ってみる。
実際の歌に合わせて振る練習は本番に非常に近いです。 - 友達や家族に見てもらう
「この振り方、どう見える?」と軽く聞いてみる。
客観的な意見をもらうと気づきが多いです。 - 少しずつ難易度を上げる
最初はゆっくりテンポ → 徐々に本番テンポに近づける
右手だけ → 左手も少し使う → 表情も意識する
指揮の上達は「才能」ではなく「練習量」と「意識」です。
毎日コツコツ続けていると、2〜3週間後には「前より見やすくなったね」と言われるようになります。
特に大事なのは「心の中で歌いながら振る」こと。
これを習慣にすると、技術だけでなく音楽的な指揮に近づいていきます。
次のセクションでは、「本番で緊張しない・かっこよく見せるステージングの工夫」についてお伝えします。
本番で実力を発揮するためのメンタルと見た目のポイントです!
本番で緊張しない・かっこよく見せるステージングの工夫
練習では上手く振れても、本番のステージに上がると急に手が震えたり、体が固くなったりするものです。
本番で「いつもより動きが小さくなった」「表情がこわばった」と後悔してしまう結果にも。
でも、以下の工夫をしておくと、緊張が軽減され、クラスからも「かっこよかった!」と言われやすくなります。
1. 緊張を和らげるメンタルテクニック
- 「完璧じゃなくていい。みんなと歌い切る」と思う
「上手く振らなきゃ」というプレッシャーを、「クラスをまとめて最後まで歌う」ことにシフト。
これだけで肩の力がかなり抜けます。 - 「指揮者はクラスの顔」だと意識する
あなたが明るく振れば、クラス全体の表情も明るくなります。
「みんなを引っ張る存在」として前向きに立つイメージを持ちましょう。 - 小さな成功体験を思い出す
練習で「アタックが決まった」「クラスが息を合わせてくれた」などの良い記憶を、本番前に1つ思い出してみる。
2. 本番でかっこよく見せるステージングのポイント
- 姿勢を意識する
ステージに上がったら、まず足を肩幅に開いて背筋を伸ばす。
肩を落として胸を軽く開くと、堂々として見えます。
(猫背や肩が上がっていると小さく見えてしまうので注意) - 表情を明るくする
緊張すると無表情になりがちですが、口角を少し上げて「楽しんでいる顔」を心がける。
クラスが見やすいだけでなく、審査員の印象も良くなります。 - 視線をクラス全体に配る
譜面や自分の手ばかり見ず、できるだけクラス全体を見渡す。
特に歌い始めや大事なフレーズの前は、しっかり目を合わせて「一緒に歌おう」と伝えるイメージ。 - 動きの大きさを少し控えめに
本番はアドレナリンが出るので、練習より動きが大きくなりがちです。
意識的に「少し小さめ、クリアに」を心がけると、かえって見やすくなります。
3. 当日のおすすめルーティン(これを習慣に)
ステージ袖・待機中
- 深呼吸を3回(お腹に手を当ててゆっくり吸って吐く)
- 肩を軽く回して力を抜く
- 短い合言葉を言う(例:「みんなと一緒に」「歌を支える」「笑顔で」)
- 口角を上げて笑顔練習
ステージに上がってから
- 位置についてすぐに姿勢を整える
- クラス全体に軽く視線を送って「よろしく」という気持ちを伝える
- 指揮棒を持つ手(または右手)を軽く振ってリラックスさせる
- 歌い始めの合図の前に、左手を軽く上げて「準備OK」のサイン
4. もし緊張で手が震えたときの対処法
- 「今、震えてる」と気づいたら、肩と腕の力を一旦抜く
- 右手の動きを「少し小さく、はっきり」に切り替える
- 1拍目だけを強く意識して振る(他の動きはシンプルに)
本番は「完璧な指揮」よりも「クラスみんなと一緒に音楽を楽しむ姿勢」が一番伝わります。
緊張するのは当たり前。
その緊張を「みんなと頑張るエネルギー」に変えて、堂々と振ってください。
少しでも「かっこいい指揮だったね」と言われるようなステージングを目指せば、きっと良い思い出になりますよ。
次の章では、「保護者・先生へ:中学生指揮者をサポートする方法」についてお伝えします。
お子さんやクラスを支える立場の方にも参考になれば嬉しいです!
保護者・先生へ:中学生指揮者をサポートする方法
合唱指揮者に選ばれた中学生は、嬉しい反面「失敗したらどうしよう」「クラスに迷惑をかけたくない」と大きなプレッシャーを感じています。
保護者の方や担任・音楽の先生ができる、押しつけがましくないサポート方法をお伝えします。
1. 保護者の方が家庭でできること
- まずは気持ちを受け止めてあげる
「指揮やるの緊張するよね」「どう振ればいいかわからないよね」と本音を否定せずに聞いてあげる。
「頑張りなさい」より「大変だね。一緒に練習見てあげようか」という言葉が効果的です。 - 自宅練習の環境を軽くサポート
・鏡の前で姿勢をチェックしてあげる(スマホで動画を撮って一緒に確認)
・メトロノームの使い方を一緒に試してみる
・「今日は1拍目がはっきりしてたね」「表情が明るくなったね」など、具体的な良い点を褒める - プレッシャーをかけすぎない
「コンクールでいい結果を出さなきゃ」と言うのではなく、
「最後までみんなと歌い切ることが一番大事だよ」「失敗しても大丈夫」と伝える。
これだけで子どもの肩の力がかなり軽くなります。 - 当日の朝のフォロー
深呼吸を一緒にやってみる、温かい飲み物を用意する、
「今日は楽しんで振ってきてね。応援してるよ」と軽く声をかけるだけで十分です。
2. 担任の先生・音楽の先生ができること
- 練習の進め方を工夫する
・指揮者だけを長時間練習させすぎない(他の生徒と一緒に歌う時間を確保)
・「右手だけ練習しよう」「今日はアタックだけ集中しよう」など、小さな目標を一緒に設定してあげる
・クラス全体で「指揮が見やすいね」とポジティブなフィードバックを入れる - 安心感を与える言葉かけ
「指揮は完璧じゃなくていいよ。みんなを引っ張ろうとする姿勢が大事」
「少し動きがぎこちなくても、明るく振っていればクラスはついてくるよ」と伝える。
これをクラス全体の前で言うと、指揮者のプレッシャーが大きく減ります。 - 本番直前のサポート
・ステージ袖で「いつも通りでいいよ」「楽しんで振って」と短く声をかける
・「君が指揮をしてくれるから、クラスは大丈夫」と信頼していることを伝える
・必要であれば、深呼吸のタイミングを一緒に促す - オーディションや選出時
もし指揮者を選ぶ段階であれば、「指揮が上手い子」だけでなく「みんなをまとめられそうな子」「明るい子」も考慮してあげると良いでしょう。
共通の大切なポイント
- 過程を褒める
「1拍目がしっかりしてきたね」「息継ぎの合図がわかりやすくなったね」など、具体的な成長を認めてあげる。
結果(コンクールの順位)より努力を評価すると、子どもは自信を持ちやすくなります。 - 過度な期待をかけない
中学生の指揮は「上手いこと」よりも「クラスを一つにしようとする姿勢」が一番価値があります。
「楽しんでやってきてね」という温かい目が、子どもにとって何よりの支えになります。
指揮者を務める経験は、中学生にとって大きな挑戦であり、成長の機会でもあります。
保護者や先生の「見守る姿勢」と「小さな応援」が、子どもが自信を持ってステージに立つ後押しになります。
少しでも参考になれば嬉しいです。
まとめ:合唱指揮はクラスを一つにする特別な経験
ここまで、合唱指揮の基本姿勢から振り方のコツ、練習方法、本番のステージング、サポートのあり方までをお伝えしてきました。
合唱指揮は確かに難しい役割ですが、
中学生のうちに経験できる貴重な機会です。
- クラスみんなをまとめるリーダーシップ
- 人前で表現する勇気
- 音楽を「創る」喜び
この辺は、勉強や部活、将来の様々な場面で必ず活きてきます。
指揮者に挑戦している中学生の皆さん、
完璧を目指さなくても大丈夫です。
明るく、わかりやすく、楽しそうに振るだけで、クラスはきっとついてきてくれます。
指揮を経験したみんなが、「やってよかった」と思える素敵な合唱コンクールになりますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!






