音楽用語 Largoの意味を歌い手が詳しく解説
歌い手の風彩花火(ふうさいはなび)です
今回は音楽用語 Largoの意味を説明します
音楽用語の「Largo(ラルゴ)」とは、クラシック音楽の楽譜で使われるテンポ(速度)指示の一つで、「広く、ゆったりと」「非常にゆっくりと」という意味です
イタリア語由来で、Adagio(ゆったりと)より遅く、最も遅いテンポ指示の一つとして位置づけられます
1. 語源と本来の意味
- イタリア語の「largo」👉 形容詞で「広い」「広大な」「ゆったりとした」という意味
- 「larghezza(広さ)」から来ており、単に「遅い」だけでなく、音の響きや表現に「幅」や「広がり」を持たせながら、ゆったりと演奏せよというニュアンスがあります
- 音楽では重厚で荘厳な、ゆったりとした落ち着きを伴う速度を指示します。感情の深みや壮大さを表現するのに適したテンポです
2. テンポの速さ(BPMの目安)
- 一般的な範囲 👉 40〜60 BPM(4分音符を1拍として)
- 多くの参考書では44〜54 BPM前後を標準としています
- 非常に遅いテンポのため、1拍が長く感じられ、1小節全体がゆったりと流れる印象になります
比較表(遅い順)
| テンポ指示 | 目安BPM | 特徴 |
|---|---|---|
| Largo | 40〜60 | 広く、非常にゆったり |
| Lento | 52〜66 | ゆっくりと |
| Adagio | 66〜76 | ゆったりと |
| Andante | 76〜108 | 歩くような速さ |
| Moderato | 108〜120 | 中くらいの速さ |
- 注意点 👉 LargoはAdagioより明確に遅く、重厚感が強いです。時代や作曲家によって解釈の幅が大きく、特にロマン派以降では詩的・感情的にゆったりと取られる傾向があります
3. 派生形・修飾語の例
- Largo assai 👉 かなり広く、ゆったりと
- Largo maestoso 👉 広く、荘厳に
- Largo e mesto 👉 広く、悲しげに
- Poco largo 👉 少し広く、ゆったりと
- Larghetto(ラルゲット) 👉 Largoの指小形で、「少しラルゴ風に」「ややゆったりと」(Largoより少し速め、約60〜66 BPM程度)
4. 他のテンポ用語との比較
- Lento(レント) 👉 ゆっくりと(Largoよりやや速く、自然なゆったりさ)
- Adagio(アダージョ) 👉 ゆったりと(Largoより速く、歌うような感じが強い)
- Grave(グラーヴェ) 👉 重く、荘重に(Largoよりさらに深刻で遅い)
- Larghetto 👉 ややゆったり(Largoの軽いバージョン)
Largoは最も遅く、幅広く、重厚なテンポとして、荘厳な序曲、緩徐楽章、葬送行進曲などでよく使われます
5. 実際の演奏では?
- 表現のイメージ 👉 広い空間に響き渡るような、ゆったりとした重みのある演奏。音一つひとつに「広がり」と「深み」を感じさせる
- 演奏のポイント
- テンポを均等に保ちつつ、微妙なルバートを加えて情感を表現
- 強弱の変化を大きく、音の響きを長く保つ(特に低音を豊かに)
- ピアノではペダルを深く使い、弦楽器では弓を長くゆっくり動かす
- 注意点 👉 遅すぎると曲が止まって聞こえるので、適度な緊張感を保つ。バロック時代では比較的流動的に、古典派以降では重厚に解釈される傾向があります
まとめ
Largo = 「広く、非常にゆったりと」
イタリア語の「広い」から来ており、Adagioより遅く、重厚で荘厳なテンポを表します。音に幅と深みを与え、感情の深い表現や壮大な雰囲気を演出するのに適した速度指示です
実際に聴くとわかりやすい有名曲例
- ヘンデル 👉 オラトリオ『メサイア』「葬送行進曲」(Largo)
- ドヴォルザーク 👉 交響曲第9番「新世界より」第2楽章(Largo)
- ベートーヴェン 👉 ピアノソナタ第7番第2楽章など
- 多くの葬送曲や荘厳な序曲
これまでのシリーズ(Adagio、Andante、Moderato、Lent、Larghettoなど)と比較すると、Largoは「最も遅く、幅広いゆったりさ」が特徴です
※個人の解釈として受け止めてください!




